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金融機関に勤めていると、あっという間に時間が過ぎていきます・・・(手前味噌ですが)あっという間の31年間でした。

よく交わす会話として、「この前、正月で金庫開きをしたばかりなのに・・・」とか「この前、新年度がスタートしたばかりなのに・・・」といったようなことがあります。

気が付けば、(成績を締める)半期もあっという感じで、残り日数を数えるほどになってしまいます。
そしてまた、次の半期がスタートして、新年がやってきて・・・の繰り返しです。本当に、人生ってはやいものです。

やることの多い? 多すぎる銀行員?

最近の銀行員・金融機関の方々は、昔と違って大変です。

確かに、コンピュータの発達やATMに代表されるような機械の進歩で合理化・効率化はどんどん進んでいます。
その一方で、新しい金融商品に代表されるようにどんどん品揃えとしての商品が増え続けてきています。

昔は、ほんと定期預金の勧誘だけでした。普通預金よりも利息がお得ですよ、というセールストークだけで勧誘していました。
それが・・・今では・・・

新しい金融商品がいくら自己責任だといっても、中途半端な知識やセールストークではお客さまを口説けません。
お客さまからの信頼を得るためにも、(組織内での勉強会等以外にも)自分なりの勉強をしなければなりませんね。

仕事中、勤務時間中は、かなりの業務に忙殺されます。しかも、組織としては人件費やその他経費の削減がありますから、時間中の密度はどんどん濃いものになります。

笑い話的に(時々出たりしますが)、動けば動くほど、自分が苦しくなる(時間がなくなる)という声も聞かれたりします。

営業活動もしなければならない(実績・成績が上がりませんから)
営業活動すると(日報的な)報告書や、営業に伴う資料作成が発生する
個人情報との絡みがあるので資料や情報は店舗から持ち出せない
時間内に仕上げなければならない(簡単には残業できない)
・・・
職場内の人的交流のための飲み会やイベントごとへの参加
お客さまとの交流会(準備なども含めて)
休日のレクリエーション(ゴルフや組合等主催の大会など)

異業種(の友だちなど)との交流は厳しくても、職場内・組織内でのつきあい・・・

時間的に拘束されることが非常に多いのが銀行員や金融機関の人間です。割り切って、我が道を行く、という手もありますが・・・四面楚歌になったら大変ですし・・・

それからはじめて、プライベートな世界が入ってきます。恋やスポーツなども含めて、下手するとプライベートな世界はどんどん劣後扱いになってしまいます。

ほんとに、銀行員は忙しいですね。

資格・検定という名の自己啓発

日本が高度経済成長を遂げることができた要因に、海外と比較して独自の企業(組織)文化があります。
日本型経営としての3種の神器です。

終身雇用(定年まで勤める企業文化)、年功序列(勤務年数が長いほど賃金が高い)、企業内組合(いい意味での運命共同体)という3つです。

それが、少し前からアメリカ型の仕組み・風習が入ってきました。能力主義、というやつです。

年功序列ではなく、能力、実績を加味した形での(昇進・昇格)評価となってきたのですね。
人事評価・考課のための社内試験なども含めて、検定試験、資格試験へのチャレンジ・取得が当たり前のようになりました。

銀行員の世界でいうと・・・

預金中級・上級、融資中級・上級、財務・法務・税務・FP等の3級、2級・・・
英検、TOEIC、簿記3級・2級、税理士、司法書士、宅地建物取引主任者、中小企業診断士、社会保険労務士、通関士・・・

次から次へと、検定試験や資格試験の受験と取得のプレッシャーがやってきます。
場合によっては、上位資格に昇格するためには、○○単位の取得が必須、といったような決まりもあります。

それぞれの経験年数や地位によって、取得すべき検定・資格が決まっているわけです。それをクリアしないと、昇進・昇格の時に足切りの材料にもなりかねません。

まあ、取得することでご褒美(報奨金)が出たり、昇格・昇進の時に有利になったりすることあるのでしょうけど・・・

あっ、忘れていました。それこそ、外務員の資格取得も必須要件になっているのが最近の状況ですね。

いつ遊ぶの? 今・・・?

帰宅してから自らのキャリアアップのために自己啓発にいそしむというのは、かなりのエネルギーが要ります。下手したら、(帰宅すると)ヘトヘトです。

いろんな誘惑も待っています。それを振り払ってのチャレンジです。貴重な人生の時間を費やしてのチャレンジです。尊いものがあります。

給料をもらっているからには、仕事はもちろんですが、自らのキャリアアップのためにも頑張らないといけません。プライベート優先というわけには、いきません。
となると・・・スキマ時間をどれだけ有効に活用するか、積上げるか、ということが(やはり)大事になってきます。
やるべきことは、その年齢の時にきちんとやっておく、ということになります。

自らの人生ですから、しかも一度きりの人生ですから、時には(秋の夜長に)じっくりと考えてみることいいかも知れません。

遊ぶのは、今!とばかりに遊ぶことも正解です。
受験生のように自己啓発に努めることも、ありです。間違いではありません。

選択するのも、判断するのも、安心するのも、後悔するのも・・・全部、自分です。

今しかできないこと、今だからできること、今やっておきたいこと、今しておいたら・・・すべてを含んだところで意思決定してください。

繰り返します。すべては自分です。自分の人生です。

まとめ

外務員の資格試験の話につなげてみたいと思います。

今や、銀行はじめ金融機関での品揃えとしての金融商品は外せない商品になってしまいました。また、金融工学の発展やコンピュータの進化等でますます複雑な商品が登場してくるかも知れません。

外務員の資格を取得することは、銀行や金融機関で仕事をする上で、土俵に立つ上での必須条件になっています。
資格がないと仕事の一部ができないわけです。下手すると、お客さまの方が(ネット時代です)勉強されていらっしゃったりします。

やるしかないですね。未来永劫やるわけじゃありません。
本気でやれば2ヶ月くらいで十分に合格できる資格です。この外務員の資格が、資格取得がすべてではありません。

でも・・・取得することで次のシーンが、ステージが拓けるかも知れないのです。

意外な部署・セクション、チームへの異動があるかも知れません。

もっと言うと、精神的なモノや気持ち的なモノも含めて、何かが芽生えるかも知れません。将来、振り返った時に、本当にターニングポイントになるかも知れないのです。

銀行員は、金融機関に勤務している人は、忙しいのです。時間は貴重です。

今、です。今、こそ、です。どうぞ短期決戦型でクリアしてください。