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信用取引における計算問題、追加保証金を算出するパターンです。
落ちついて頭の中を整理できれば十分です。

4つのパターン①~④を確実に理解できるようにしてください。

【練習問題】

【出典:外務員必携(日本証券業協会)】

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時価700円のA社株式を、3,000株(信用取引で)買建てたとします。
この時、委託保証金代用有価証券として、上場銘柄B社株式、時価500円を、2,000株を差し入れた時の事例・ケースを考えてみます。

まずは、必要な委託保証金等(下記)を(計算用紙の端などに)書いておくようにしましょう。

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当初、必要なお金は、700円×3,000株=210万円ですが、普通に現金で買えば何の問題もありません。(それが、普通の取引ではなくて・・・)

なんと、信用取引だと少ない金額でも、それ以上のモノが買えてしまうのです。
この時、当初必要な、委託保証金は、700円×3,000株×30%=63万円です。これだけあれば、210万円分の株式を信用で購入できます。
これをB株で、手当します。500円×2,000株×80%=80万円(の価値あり)ですから、63万円以上で、問題ありません。

次に、キープしなければならない委託保証金の金額を算出します。
700円×3,000円×20%42万円・・・常に、これと比較することになります。・・・忘れないでください。(この数値を計算用紙のすみっこなどに書いておきます)


A社700円×3,000株
=210万円
①A社株800円にアップ(株価上昇) ③A社株650円にダウン(下落)
当初、30%=63万円
維持、20%=42万円
評価益(含み益)が発生
(800-700)×3,000株=30万円の含み益
・・・受入保証金に加算することは、できない
(650円-700円)×3,000株
=▲15万円・・・15万円の評価損
単純に、これを80万円から落としても、80-15=65万円になるので、42万円を超えているのでOK
B社500円×2,000株 ②B社株が200円にダウン(下落) ④(②と③同時だと・・・)
掛目が80%なので
500円×2,000株×80%=80万円
当初の63万円を超えていてOK!
このままB社株が下落することがなければ、20%の42万円もクリアできるので問題なし。
200円×2,000株×80%=32万円・・・42万円に▲10万円
あと10万円必要(追加保証金)
200円×2,000株×80%=32万円・・・これだけでも42万円を維持できていないのに、さらに、これから③の評価損、▲15万円を落とすと
32-15=17万円となる。・・・これと42万円を比較すると、25万円の不足となる。



※最終的に、④のケースの場合、25万円を追加保証金として差し入れなければならない、ということです。この4つのパターン、特に②、③、④を理解しておいてください。

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(委託保証金率30%、上場株式の現金換算率(代用掛目)80%、立替金は考慮しない時)
当初、必要な委託保証金の額は、700円×3,000株×30%=63万円である。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(委託保証金率30%、上場株式の現金換算率(代用掛目)80%、立替金は考慮しない時)
代用有価証券の評価額は、500円×2,000株×80%=80万円である。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(委託保証金率30%、上場株式の現金換算率(代用掛目)80%、立替金は考慮しない時)
取引維持に必要な保証金の額は、700円×3,000株×20%=42万円である。・・・○か×か?・・・○・・・正解・・・この42万円と常に比較します。これを維持できるかどうかの判断です

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(4つのパターンを考える。常に、比較するのは700円×3,000株×20%=42万円)
①A社株が800円に上昇したら、(800円-700円)×3,000株=30万円は、含み益であるから、委託保証金に加算することが、できる。・・・○か×か?・・・○・・・間違い!・・・できない。含み益は、カウントしない(加算できない)

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(4つのパターンを考える。常に、比較するのは700円×3,000株×20%=42万円)
①A社株が800円に上昇したら、(800円-700円)×3,000株=30万円は、含み益であるが、、委託保証金に加算することは、できない。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(4つのパターンを考える。常に、比較するのは700円×3,000株×20%=42万円)
②B社株が200円に下落したら、200円×2,000株×80%=32万円となり、維持するための42万円に10万円不足することとなり、10万円を追加で差し入れなければならない。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(4つのパターンを考える。常に、比較するのは700円×3,000株×20%=42万円)
②B社株が300円に下落したら、300円×2,000株×80%=48万円となり、維持するための42万円を上回っているため、追加での差し入れは必要ない。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(4つのパターンを考える。常に、比較するのは700円×3,000株×20%=42万円)
③A社株が650円に下落したら、(650円-700円)×3,000株=▲15万円の含み損が発生することとなり、500円×2,000株×80%=80万円が、80万円-15万円=65万円となるが、維持するための42万円をオーバーしているので、追加の差入れは不要である。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・ある顧客(居住者)が、時価700円の上場銘柄A社株3,000株を制度信用取引で、新たに買建て、委託保証金代用有価証券として、時価500円の上場銘柄B社株2,000株を差し入れた時、
(4つのパターンを考える。常に、比較するのは700円×3,000株×20%=42万円)
④A社株が650円に下落したら、(650円-700円)×3,000株=▲15万円の含み損が発生することとなり、さらに、B社株が300円に下落した場合、300円×2,000株×80%=48万円となり、最終的に代用有価証券は、48万円-含み損15万円=33万円となってしまい、維持するための42万円に不足していることから、9万円の追加の差入れが必要となる。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・制度信用取引で、
時価1,000円の上場銘柄A社株4,000株を買い建て、
委託保証金代用有価証券として時価500円の上場株式B社株5,000株を差し入れた時、
B社株が300円に値下がりした時、A社株がいくらになると(いくらを下回ると)、追加委託保証金が必要となるか、という問題の場合(掛け目80%)
維持するための必要保証金額は、1,000円×4,000株×20%=80万円となる。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・制度信用取引で、
時価1,000円の上場銘柄A社株4,000株を買い建て、
委託保証金代用有価証券として時価500円の上場株式B社株5,000株を差し入れた時、
B社株が300円に値下がりした時、A社株がいくらになると(いくらを下回ると)、追加委託保証金が必要となるか、という問題の場合(掛け目80%)
B社株が300円になると、B社株の担保価値は、300円×5,000株×80%=120万円となる。・・・○か×か?・・・○・・・正解

・制度信用取引で、
時価1,000円の上場銘柄A社株4,000株を買い建て、
委託保証金代用有価証券として時価500円の上場株式B社株5,000株を差し入れた時、
B社株が300円に値下がりした時、A社株がいくらになると(いくらを下回ると)、追加委託保証金が必要となるか、という問題の場合(掛け目80%)
維持すべき委託保証金額は、1,000円×4,000株×20%=80万円であり、
B社株が300円になると、B社株の担保価値は、300円×5,000株×80%=120万円となることから、(120万円-80万円)÷4,000株=100円となるので、A社株が900円を下回ると追加委託保証金が必要となる。・・・○か×か?・・・○・・・正解

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ぜひ、無声音で(頭の中だけで声を出して・しかも早口で)読んでみてください。スマホなどのボイスメモやICレコーダーなどに録音して聞き流すことで記憶に定着させる、ということもできます。どうぞ工夫してみられることをお薦めいたします。

録音する場合には
・早口で録音すると聴き返す時の集中力がアップします。
・「○○~とされている。○(マル)とか×(バツ)」という具合に解答まで録音する。
・また、×(バツ)の時は、間違った点や正解まで録音しておくとベターです。