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外務員の制度について見ていきます。あなたが目標としている資格です。今一度、下の概念を理解しておいてください。

あなたの所属する会社・組織(=金融商品取引業者) ⇔ あなた(=外務員)



下のような流れで見ていきたいと思います。

外務員の使命・位置づけ ⇒ 外務員の登録 ⇒ 外務員の変更 ⇒ 外務員の取り消し ⇒ 外務員の法的な地位

当然、登録・変更で絡んでくるのが相手=内閣総理大臣です。

外務員の使命・位置づけ

外務員の業務を、外務員の資格を有していない他の人間や、外務員として登録していない他の人間に、代行させることはできません。当たり前ですね。何のための資格制度か、ということです。

医師の国家試験に合格して医師免許を持っている人以外は、免許を持たない人は、医療行為はできません。
運転免許試験に合格して運転免許を持っている人以外は、免許を持たない人は、運転できません。
一緒ですね。

⇒ 練習問題

登録を受けた+外務員・・・だけが外務員の職務を遂行できるのです。

外務員の登録

金融商品取引業者は、外務員の登録申請をして初めてその者に外務員としての仕事をさせることができます。当たり前ですね。
まずは、登録申請して、外務員登録原簿に登録を受ける必要があるのです。
この登録申請に対して、内閣総理大臣は登録を拒否することができます。

【登録拒否できる事由】

  • 虚偽の記載
  • 欠格事由に該当(破産手続きを・・・とか、禁固以上の刑に処せられ・・・というようなもの)
  • 処分により登録を取り消されてから、その取り消しの日から5年を経過しない者
  • ダブルブッキング
    専門的にいうと・・・登録申請者以外の金融商品取引業者等又は金融商品仲介業者の外務員として(既に)登録されている者は、登録を拒否される、ということです。

説明はいらないですね。既に他社の外務員として登録されていた、ということです。

⇒ 練習問題

外務員の変更

金融商品取引業者は、外務員に氏名の変更、役員・使用人の別、退職などがあった場合は、遅滞なくその旨を内閣総理大臣に届け出る必要がある。

⇒ 練習問題

外務員の取り消し

悪いコトをしたりすれば、いつでも取り消される、というのは簡単に理解できます。
(上記、欠格事由など登録拒否となる事由に後から該当することが判明すれば、登録の取り消しになる、ということです)

⇒ 練習問題

外務員の法的な地位

要は、外務員が勝手に悪いことをした場合に、所属組織・会社(=金融商品取引業者)にも責任が及ぶのか、とか
外務員がお客さま(投資家・投資者)との間で行った営業行為についての責任を、会社・組織=金融商品取引業者が負わないといけないか、監督責任があるか・ないか、といったことです。

常識的な判断をすれば大丈夫ですね。(お客さまの側が騙そうという悪意があれば別でしょうけど)

⇒ 練習問題

※組織・会社を代表している(権限移譲されている)という判断から、組織・会社=金融商品取引業者等は、外務員のしたことに責任を持ってね、ということです。なぜなら、相手(お客さま・投資家)は、素人さんですよ、あなた方はプロでしょう、ということです。

・金融商品取引業者等は、所属する外務員が金融商品取引法に違反する行為を行った場合に、その行為が代理権の範囲外であれば、監督責任を免れることができる。(つまり外務員個人の責任である)・・・○か×か?・・・×・・・正解

監督責任を免れることはできません。

まとめ

外務員は金融のプロです。金融機関などに所属しています。
相手のお客さまは、(投資に関して詳しい人もいらっしゃますが)普通は、素人です。アマチュアです。

保護されるべき立場の人は? となれば、やはりお客さま(投資家)です。常識的に判断すれば十分に解答可能です。

一つ、余計なコトですが・・・
たとえば、金融商品で損をしたお客さまが、「損をする可能性のある商品だとは聞いていなかった」と後日ダダをこねる場合があります。
もし、それが裁判沙汰になれば・・・そのお客さまに商品を販売した外務員は裁判の場に呼ばれることがあります。

もちろん、裁判そのものの当事者は、お客さまVS(対)外務員の所属する組織・会社=金融商品取引業者となりますけど。

ここは間違わないでくださいね。

・外務員は、所属する金融商品取引業者等に代わって、外務員の職務に関して、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなされる。・・・○か×か?・・・○・・・正解

※裁判をする時には、組織がお客さまに対しての当事者となりますが、営業行為などの通常の外務員としての職務の権限はその外務員が有していると判断されるわけです。

だから、組織・会社=金融商品取引業者等は、ちゃんと外務員試験に合格して登録した正式な外務員にしか、金融商品の販売をさせない、ということになるのです。

そして、外務員のした行為の責任は、組織・会社=金融商品取引業者等に跳ね返ってくる、ということです。

最後、練習問題です。⇒ 練習問題(まとめ2問)